読書感想文『総理通訳の外国語勉強法』
こんばんは、お疲れ様です。
どうですか。外国語、やってますか。
読んだ本
総理通訳の外国語勉強法 - 中川浩一(著)
感想
なんか手っ取り早く外国語が上達するようなおいしい方法ないかなーと思って読みましたが失敗でした。そういう本ご存じの方は教えてください。
著者の中川浩一さんはタイトルからも分かる通り総理通訳を務めた経歴を持つ外務省のすごい人。多分えらい。専門はアラビア語。
アラビア語ド素人スタートからわずか4年で総理通訳を果たせるまでのレベル上り詰めた自身の経験を元に、外国語を学習する上での心構えと具体的な方法を書いてる、そんな本。
アラビア語っつったら言語学者をして秀才の言語と言わしめる高難易度言語(黒田龍之介さんが書いてた)なのにね。すっごい。
本を読み終えての感想を正直に言うと、「参考になるところも多かったけど、正直えーそうかな?って思うところも多かったな。まーそもそも自分は対象読者じゃなかったっぽいし、しょうがないか。」って感じ。
この本で言及されてた外国語学習のポイントの中で、特に「えーそうかな?」って思ったとこは
外国語学習に「なぜ?」は不要。寛容の精神で丸ごと受け入れよう。
単語を覚えられないからと言って、意味を推測してはいけません。
ってところ。
…おそらくこの著者の方が言ってることは正しいんでしょう!実際にこれですんごく外国語上達してるんだし!
でも自分は、外国語学習においてこの「なぜ?」に考えを巡らす時間も外国語学習の醍醐味の一つだと思ってるので、疑問を持つことを不要だとはどうしても思えないなって感じた。
(まあそんなんいちいちやってたら外国語の上達が遅れますよと言われればそうかもしれないんですけどね…)
単語の意味を推測してはいけないってのも、著者のお仕事である「通訳」っていう職業にとってはそうだろうけど(首脳会談の場とかで相手国首長の言葉の意味を何となく推測して訳したらえらいことになりそうだしね)、それ以外の外国語学習者にとっては意味の推測っても結構重要な能力じゃない?って思った。
っていうね…
でも、そもそもの所で間違ってるのは自分なんですよ。
というのも、この本、「ビジネスパーソンが、外国語を、業務でつかえるレベルまで最短距離で身に着ける方法」ということにスポットを絞った本だったんですよ。
本の中でも「ビジネスパーソンとして~」って言いまわしすごく多かったし。
確かにそのためには上記のポイントも大事かもなって感じですよね。
その目的のためなら、いちいち「なぜ?」で立ち止まっとれんわ。
てなわけでまとめると、「自分はこの本が対象にしているタイプの外国語学習者ではないので、書かれている方法を丸のみにすることはないけど、でも読んでよかったとは思える」って本でした。自分にとっては。
本の中で紹介されていた学習方法の中には、なるほどなーって感じるところもたくさんあったし、決して読んで損したって感じの本ではなかった。
通訳さんの言語に対するストイックさを感じられることもできたしね。
あ、あとそれに、文章の端々から著者の方の誠実さが滲み出ていて、それもよかったです。
良ければ皆さんもどうぞ。
そんなかんじです。
3日連続で更新したので誰か何か褒美をください。
おわり